広島地域 8ch

毎週土曜日 朝11時35分放送(土曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2016.09.18 O.A.

地元で愛される菓子文化を築く

株式会社にしき堂
「百試千改」で美味しい菓子を生み出す

広島駅の土産物店で必ず目にする広島銘菓「もみじ饅頭」。この和菓子で全国的にも有名な株式会社にしき堂では、いくつもの製造ラインが並ぶ工場で、毎日、たくさんの和菓子が製造されています。店舗に並ぶ商品は、『もみじ饅頭』だけで6種類。その他、『新・平家物語』『生もみじ』など様々な商品を生み出してきました。

現在社長を務める大谷博国氏は「お菓子は、家族団らんなど楽しいシーンで食べる嗜好品。時代によりお客様の嗜好は変わるので、我々も新しい挑戦をしていかなくてはいけない。」と語ります。

「百試千改」をモットーに誕生したにしき堂の菓子は、多くの人に愛されています。

もみじ饅頭を手焼きから機械化へ

にしき堂の創業は昭和26年。もともと日本軍のパイロットだった大谷照三氏(現社長の父)が戦後、軍隊から戻り、広島駅前で菓子店屋を構えたのが始まりです。腰掛けのつもりで始めましたが、やってみると面白くなり、菓子屋で身を立てようと決心。それなら仕入れた菓子を売るだけでなく、自分も何か作ろうと考え『もみじ饅頭』を作ることになったのです。

当時のもみじ饅頭は、職人が、炭を使い手焼きで作っていましたが、菓子作りの経験がない照三氏は、ガスで焼くことを思いつき、自ら機械を開発しガスでの製造を始めました。その後、機械化も進め、『もみじ饅頭』が量産されるようになったと言います。
菓子製造に新時代が始まり、多くの人々の元に『もみじ饅頭』が届くようになりました。

チャレンジ精神

創業者のチャレンジ精神は今も社員に引き継がれています。

毎日、商品の製造が行われている工場の中には、新商品の試作を行っている社員の姿があります。にしき堂では、商品の開発を普段製造に携わっている社員たちが行っているのです。

新商品の発案については、お客からの声によるものが多いと言います。例えば、今では人気No.1の『生もみじ』は、「京都の『八つ橋』には『生八つ橋』があるけど『もみじ饅頭』にはないの?」という声が開発のきっかけだったと言います。この開発期間は10年。

「お客様に喜んでいただける商品を作ろう」と社員が一丸となって頑張っているのです。

地元で愛される菓子会社

和菓子を愛してくれる人々と共に新しい菓子の開発を続けるにしき堂。

最近では、徳川宗家とのコラボレーション商品『葵もみじ』や7大アレルゲンに対応した『すこやかもみじ』など家族みんなで楽しめる商品が登場。一つ一つに、和菓子を囲んで「和み」の時間を持ってほしいという思いが込められています。

大谷社長は言います。「地元で可愛がってもらえる菓子屋でありたい。お土産菓子というより広島を代表する銘菓として広島の人々に家族で食べてもらいたい」と…

守るべきもの

にしき堂には原材料へのj強いこだわりがあります。

小豆は北海道産、水は海田町日浦山の湧き水。美味しい菓子を作るために長年守り続けてきたと言います。

「新しいことへ挑戦すると同時に、守るべき伝統や文化は守り続けるとこが大切。」これが大谷社長の考えです。

広島の菓子文化を再び

江戸時代、広島は京都、金沢、松江に負けない城下町の菓子どころでした。時代が変わり軍都となった時には羊羹での菓子文化が栄えました。しかし、被爆により多くの菓子店がなくなり、広島の菓子業界は苦しい時代を迎えることになったのです。

今、広島の菓子業界では「広島の菓子文化を再び取り戻したいと」いう気持ちが高まっていると言います。その思いから行ったのが平成25年の「ひろしま菓子博(第26回全国菓子大博覧会・広島)」です。生産量が全国1位という広島レモンを使った菓子を開発する「レモンスイーツプロジェクト」を立ち上げ、広島中の菓子会社が開発に取り組みました。

それぞれが切磋琢磨する中で生まれた商品が一つの広島の菓子文化を生み出すことになりました。

地元で愛される菓子を作り続けたい

大谷社長は言います。「広島の菓子屋が共に頑張って技術を磨き、県外、国外の方が広島の菓子を食べるために広島を訪れるようになってほしい」と。

にしき堂は、地元広島の人に愛されるお菓子づくりに挑戦し続けます。

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テーマ「競争共栄、共創共栄」

 「家族みんなで楽しんでもらえる広島の菓子文化を作り続ける」にしき堂。
 1日10万個、繁忙期には30万個、年間4200万個を製造。
 主力工場は広島駅からすぐ近くの本社ビルの中にある。

 広島県菓子工業組合 理事長もされている大谷社長に、地域の菓子製造業の展開についてインタビューを行った。

 もみじ饅頭製造ストーリーを聞く中で注目したのは、優れた調理装置の開発にある。創業時には炭火が主流の時代、これを独自にガス加熱による装置生産方法を開発、これにより安定した品質のもみじ饅頭づくりへ発展させてきた。

 現在の菓子全体の市場規模 3兆3254億円、うち和菓子は14%4750億円、チョコレートは15%、、洋菓子は12%となっていて、これからの推移には従来から大きな変化がなくほぼ横ばいで続く市場である。

平均家庭の食費に占める菓子の割合は現在およそ7%なのだそうだ。
この数値は昭和初期でも変わらないとのこと。おもしろい。
菓子は食生活が厳しい時代にあっても家庭の中の大切な楽しみであることがうかがえる。

 このような市場での発展のポイントは「競争共栄、共創共栄」
 大谷社長はもみじ饅頭など、広島の和菓子文化を守るためには、時代に合わせて絶えず変わっていかなくてはならない。だから新しい素材などを投入して、もっとよくしていくことを大切にしている。そして地元の食材を使い、地元の方にいつも食べて頂く商品の開発に心がけている。

 同業者の連携は非常に難しい。普通、同業者連携はあまりうまくいかないものである。しかし、大谷社長は共存共栄は発展しない、競争共栄であることで市場はみんなでつくり、おのおのは競って自社の特徴ある製品をつくり、市場に注目を集めて続けていくことが重要だ。

 3年前の菓子博で展開した連携では、広島県菓子工業組合は「広島レモンスイーツ」ロゴマークを設定、組合各社が連携したブランド構築を行い、各社の製品につけるといったこともしている。
 来年の三重県での菓子博では、広島県と連携し、広島の酒・酒粕を使用した菓子の提案をするとのこと。また後世のために広島のお菓子の関するに関する本まで出版されている。

 ビジネスは1社独占ではなかなか広がらない。共存共栄はありえない。
「競争共栄」は市場の発展には欠かせないものである。
そしてそれは商品を開発すること、共創共栄の上に成り立つのである。

これからのにしき堂と広島の菓子業界の発展に期待したい。
企業情報
会社名

株式会社にしき堂

業種製造業
事業内容和洋菓子製造販売
代表者代表取締役社長 大谷博国
従業員数250人(2015年6月現在)
年商40億円(2015年6月現在)
所在地〒732-0052 広島市東区光町1丁目13-23
お問い合わせTEL:082-262-3131(代)
FAX:082-263-3121
ホームページhttp://www.nisikido.co.jp