広島地域 8ch

毎週日曜日 あさ6時45分放送

独自の価値を創造する中小企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2017.03.12 O.A.

珍味製品の可能性を追求する開発型企業

株式会社大崎水産
伝統的なカマボコから珍味カマボコへ

広島市西区草津南に1928年創業した大崎水産。草津港周辺にはカマボコ製造を営む会社が多く、最盛期にはおよそ80軒がありました。そんな中から生き残るために伝統的なカマボコから珍味カマボコの製造にシフトしたのです。
1950年に松茸をイメージした「浜の松茸」を発売。以来伝統的なカマボコ製造をやめて、珍味製品のみを製造しています。そして1974年に誕生したのが、まるでカニ足から身を取り出したかのようなスティック状のカニカマ「フィッシュスチック」これが現在にまで続くヒット商品となりました。

品質へのこだわり

魚肉は海でとれた魚を新鮮なまま漁船で加工する「洋上すり身」で、その中でもグレードの高いものを使用しています。
カニカマはカマボコを細い繊維状にカットしてカニの身のような食感を再現します。手でほぐしてみると1本1本自然にほぐれる、これがよりよい食感に繋がるといいます。
機械で1本1本細くカットする際に品質が悪いと途中で千切れてしまい、食感が悪くなってしまうと言います。品質へのこだわりが食感の善し悪しに繋がっているのです。

機械も独自開発

大崎水産には食品工場というよりは鉄工所のような一室があります。
オリジナルの珍味製品をつくる大崎水産にとってオリジナルの生産機械が必要不可欠。そのため機械の開発設計や整備をこの部屋で行っています。二代目社長大崎勝一さん(故人)が機械好きで「フィッシュスチック」を大量生産するための機械も独自に開発しました。以来社内に機械の開発整備部門を置くのは大崎水産の伝統となってます。

海外市場への進出

今やカニカマは海外でも生産されるほどの人気商品。特にアメリカで誕生し、世界中で定番の寿司となったカリフォルニアロールにカニカマは欠かせない食材となっています。
1979年から輸出を開始、現在は生産するカニカマの6割は海外向けです。
1995年にEUが日本に対し安全性に疑問があるとして加工品を含む全ての日本産水産食品を輸入禁止にしたことがありました。
海外市場を重視する大崎水産は輸入再開の条件であるEU基準でのHACCP(ハセップ:食品の安全管理手法)の取得にいち早く対応、EUの審査に合格し輸出再開にこぎ着けたのです。

開発型企業

大崎水産の開発室ではアイディアあふれる様々な製品が生まれてきました。
その最新の商品がフィッシュキューブシリーズ。カマボコに様々な素材を加え、キューブ型に成形したもの。洋風でおしゃれでワインに合いそうな今までにない製品、そのターゲットは女性。
珍味製品を開発し続けてきた大崎水産にとって既成概念にとらわれないのが社風。開発担当者は毎日1品は試作品をつくるといいます。

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ポイント
「ファンになってもらう」

かにかまを海外輸出で発展させている大崎水産。
業務用加工蒲鉾が主力で、スーパーではちょっと目立たない存在。
ということで、現在猛アピール中のカニカマだ。

商工センターに位置する本社へ大崎社長を訪ねた。
たいへん気さくにインタビューに対応してもらい、今話題の
「この世界の片隅に」のクラウドファンディングに協力している
そうで、広島愛を感じる人柄。
映像の中でその昔は商工センターは海苔栽培をしていたところ…

大崎水産は6割の製品を輸出している。なぜ海外で発展できたか。
大崎社長曰く、競争相手はいる中で、
当社のかにかまは比較的高い価格にも関わらず売行きは良い
海外の販売会社が当社製品のファンになってもらっている
海外のほうがカニカマをいろいろなレシピで食べる文化がある(作った?)
大きな容量で売れ、消費量が大きい
ブランドが浸透している
などがあげられた。

ポイントは「ファンになってもらう」ことと言える。
他社を取材する中でも、海外でも、これは!、という商品はファンと
なった販売会社が強力に売っていくとの話をいくつか聞いている。
現地販売会社が強いと、ブランドが浸透し、地域に根差した販売戦略で
指名買い、一旦入ると顧客は継続して買ってくれる。

こう考えるとどうか。
国内のかにかま市場で当社は数%のシェアという。日本での伸び代は小さい。
市場価格もほぼ出来上がっている。
しかしながら、海外はしがらみに縛られず、開拓する余地、文化を作って
いくこと、お客さまの嗜好、使い方、買い方をテストしやすいとも考えられる。
海外現地食材を活用した新たなレシピ、使い方など、現地とのコラボレーションを
積極的に行ってはどうか。
販売店も新商品は売込みたいはずだ。またファンが増える。

当社では自社開発した装置でカニカマ製造しており、ほぐれやすいことが
特長となっている。そして質の良い原料にこだわっている。
元が良いなら横展開は優れたモノになっていく。
海外の情熱企業ファンの方々、ぜひ注目していただきたい。

グローバル展開が中小企業にとって新しい市場を開いて行くことに
期待したい。
企業情報
会社名

株式会社大崎水産

業種製造業
事業内容水産ねり製品の製造・販売
代表者代表取締役社長 大崎桂介
従業員数130人
年商40億円
所在地本社・工場:〒733-0832 広島市西区草津港一丁目9番39号
お問い合わせTEL:082-277-1291FAX:082-277-1461
ホームページhttp://www.osakisuisan.com