広島地域 8ch

毎週日曜日 朝6時45分放送(月曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2019.02.24 O.A.

老舗焼鳥屋 存続危機からの復活と挑戦

株式会社キャピタルコーポレーション
「炭焼雷」の特徴とこだわり

特注の焼き台で、最高に美味しい焼鳥を焼く。「炭焼雷」は40年の歴史を持つ広島の老舗焼鳥屋。運営しているのは中区に本社を構えるキャピタルコーポレーション。2代目の村井由香さん。女性社長です。

「女性の社長は共感力を持っている。社員に共感、お客に共感。寄り添う力が強く出る会社になるんじゃないか。そういう意味で女性社長は面白い。」と村井社長。

炭焼雷は、平日も満席になる焼鳥屋。女性同士でも気軽に楽しめる居酒屋として人気があります。トマトを豚肉で巻き、チーズを乗せた炭焼きなど女性をターゲットにするメニューが豊富にそろっています。

女性客の声は・・・
「雰囲気が良くて女の子も来やすい。」
「頼みやすい。」
「店員が仲良そうでいいなと思う。」

雷のサービスについて村井社長に教えていただいた。「お客様が言葉に出すより前にサービスを提供したい。ビールを頼もうかなという前に声かけをする。手が汚れたと思ったらおしぼりを出す。一歩先のサービスを目指している。」

細やかなサービスだけではなく美味しさにもこだわりがありました。雷は広島市内に3店舗あり、それぞれ徒歩数分の場所にあるのが特徴です。
オープン前の本店。そこは、セントラルキッチンとなり、その日に提供する3店舗分の食材を朝から仕込んでいるのです。

「ばらつきがないように、安定した味を求めるため。そこはこだわり。新鮮なものをお客様に提供しています」と店長。

もうひとつのこだわりは、店の真ん中に置かれた 特注の焼き台。3時間以上かけてじっくりと炭をおこします。

「焼鳥屋でこれだけのブースを使っているところはないと思う。それが雷の強み。真ん中にあったほうが、全部が見える。いい緊張感を持ってみんなやっています。」と焼き手チーフ。

存続の危機と再建

村井さんが社長に就任したのは14年前。それまでは、子育てに奮闘する専業主婦でした。
   
「父が病気をして名前だけの社長になった。そうこうしていたら父が亡くなって、「本当に私、社長なんだ」と自分でもびっくり。会社に行くのも嫌だったりする時期があった。そういう時期から始まりました。」と村井社長。

その4年後の2009年。「雷」の存続危機を招く、重大な出来事が起こりました。「創業店舗が火災で焼失」。

村井社長に創業店舗があった場所へ案内していただいた。

「こちらになります、ここに創業の店がありました。(どんな思いだった?)言葉に出ないですね。全て無くなってしまったと。社員に『もう一度、一年以内に店を建て直したいと思う。ついてきてくれるかな?』というと、『はい、ついていきます』と言ってくれた。何もしていない社長だったのに、ついてきてくれる、信頼感という財産をもらった。逆に彼らの人生を背負っていると思った。ここで私が一抜けた、辞めますって言ってはいけないな、社長ってそういう役割なんだということを、彼らから教わった。いつもここを通って、スイッチが入った瞬間を思い出すようにしています。」と村井社長。

再建を目指し、女性社長の挑戦が始まりました。

新しい取り組みの一つ「オフサイトミーティング」。非日常的な環境で意見交換をする会議で、創造性が発揮されやすくなる効果が見込まれます。この日も、外部のコーディネーターの進行で上司と部下が垣根を超えた議論をしていました。


(社長)「一本の串を最近客がシェアをする。客がシェアして楽しめる商品を焼き鳥で作れるか。ハッピーシェアセットとか。」
(部下)「すごく洋風になりますけど。」「竹グシは保温効果もあって」「結構温度が違う」
「穴が空いているところに空気が入るから冷めるのが早くなる。」

オフサイトミーティングについて社長に聞いてみました。


「社長の意見が否定されるという。でもそういう関係性がとても大切なんじゃないかなと思っている。特に女性なのでトップダウンの男性的な経営の手法では私はできないので、ボトムアップということで社員の意見や提案をいかに出しやすい環境を作るか、というのが今、うちの会社の生き残っていく戦略の一つだと思っている。そういう意味でもオフサイトミーテイングという気楽に真面目な話をするということで取り組んでいます」

再建から5年後、「広島市中小企業診断優良企業賞」を受賞。経営計画書を社員と共有していることが評価につながり、表彰されました。経営計画書は、経営コンサルタントの指導を受け、社員が共有しやすい計画書を作成しています。


「経営理念が浸透することで、方向が一つになってきた。5年間かけて社長の考え方、理念というものが浸透してきて社員も自ら考えるようになってきたからこそ、喜ばれる店になってきて私がいつ行っても、席が満席の店になってきたんじゃないかと思う。」
と平野さん。

客・従業員・地域に選ばれる企業になる

立町店。店内は多くの客で賑わっていました。しかし、繁盛する時間帯に店を出て行く店員。向かったのは、近隣にある本店。
実は、そこに「客に選ばれる」秘密がありました。   

「立町店で串を頼まれたお客様のネタが切れてしまったので、ここの店舗から貸しました。」と店長。

品切れで客を落胆させない工夫で「選ばれる店」を目指しているのです。

「従業員に選ばれる」ため、働きやすい環境づくりに力を入れています。中でも大きな改革は、売上低下のリスクもある定休日を3年前に設けたこと。その理由は、従業員の働く意欲につなげていくためです。


「もちろん、客に選ばれる会社でないといけないし、働く人に選ばれる会社でないといけないと思っている。うちの会社で働くことで、彼らの人生が少しでも次のステップのひとつになればいいな、とか、実りのある人生のためにというところで、お休みとかというところも導入してやっています。」と社長。

そして、これからの挑戦は「地域に選ばれる」がキーワード。地元を元気にするための戦略です。

社長の考えを教えていただきました。

「広島は外国人の客がたくさんいらしているので、「焼き」の体験、「焼く」ということの奥深さを「コト消費」で楽しんでもらえたらというふうに考えています。雷が多い年って、豊作の年なんですよ。そういう意味を込めて「雷」という名前をつけたのでやはりこの店に関わる人、みんなが幸せになれるような雷でありたいなと思います。」

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 3店舗で焼鳥を提供する「炭焼 雷」を運営するキャピタルコーポレーション。
 村井社長は大変な苦労をしているとは思えない、楽しい雰囲気でインタビューに応えてくれた。
 ポイントは「新しいリーダー像」と言える。時代が急速に変化している今だからこそ、社員という仲間と共に成長する会社と新しいリーダーが必要だ。

人を大切に、経営理念を通して会社の指針を社員と共有し、共に歩んでいく、と村井社長は力説する。
人には得意・不得意がある。得意なことややりたいことは進んで向上していく。
仕事にやりがいを見出すと共に、将来的な生活を想像できることが会社に求められ、
それを示すのが経営者の役割となる。

 村井社長は経営者として、自分らしく女性らしくやっていきたい、と言われる。
そのやり方は社員へごくシンプルに、経営理念を実践する経営指針を示し、未来に向けた考え方を理解してもらい、そのための目標を対話して決め実行していくこと
 と言われた。社員に理解してもらうにも時間はかかったが、社内に浸透した現在は経営も安定し利益体質に転換することができているそうだ。社員の意識、連携も高まっている。
  インタビューした時に個人目標シートを見せてもらった。各自で頑張ること、達成したい
項目が多く書き込まれ、雷を通してお客様をもてなしたい、お店をもっと良くしたい思いがたくさん詰まっていた。雷のおいしさの秘密はこんなところにあるといえる。

 村井社長は最後に、自分は社員と共に成長する意識をもつリーダーとしてその役割を果たしていきたいと言われた。
ぐいぐい引っ張るだけではない、社員や会社とともに成長する『新しいリーダー像』が
これからの企業に求められるあるべき姿の一つになる。
企業情報
会社名

株式会社キャピタルコーポレーション

業種宿泊業,飲食サービス業
事業内容飲食事業
代表者村井由香
所在地広島市中区大手町1丁目1-26-301
お問い合わせ082-242-7733
ホームページhttp://capital-co.net/