2019.01.13 O.A.
コミュニケーションを高める組織作り
株式会社 アイ・エム・シー ユナイテッドは、高性能な設備で
工業用模型や自動車用検査治具、デザインモデルなどの設計製作を
手がけています。
2代目:今津正彦社長に成長を続ける要因を聞くと「納期を守る大切さ」を
挙げます。お客様の困りごとの中で依頼を受けた上では納期を守るように
シフトを組み、製作し、納品することで企業の信頼を得ていくことが
成長の大きな要因となります。
企業にありがちな各事業ごとの縦割りではない
組織作り、それがオリジナルプロジェクト「6ヘッドプラン」です。これは、世代年齢事業の垣根を越えて6人でひとつのチームを作り、活動していくものです。しかもその活動は、業務時間内にリーダーが事前申請をして、行われます。このフレキシブルな組織作りは、コミュニケーション力を高め、アイデアの創出につながります。さらに、仲間のいいことを褒めてメッセージで公表することも行われています。これらの遊び心は、ちょっとしたことの「気づき」を促し、仕事への工夫をもたらせます。
創業は1985年。
木型職人でもある先代の今津俊夫さんが小さなプレハブから始まりました。
創業時から職人のものづくりへのこだわりは
今も受け継がれています。
高性能な設備によって作られた製品も最後は職人たちの手で磨きをかけます。
手間を惜しまないこだわりです。
それは、アイ・エム・シー ユナイテッドの強みのひとつでもあります・
今津社長は、近年、若手への採用にも積極的です。この業界では理系男子が求められる中、あえて文系女子に扉を開いています。先輩からの指導も最初は何か不明な点が多いようですが、ユニークな組織作りなどの効果か、気軽に相談できる雰囲気作りが育まれています。
そしてアイ・エム・シー ユナイテッドの主力事業のひとつ、検査治具は、西日本を中心に海外にも賛同企業を持つ「検具.net」に参加し、同業他社と協力して市場規模の拡大を図っています。
さらに今津社長は、地域活動の参加や地元広島の自転車競技のプロチーム「ヴィクトワール広島」への支援活動も行っています。これらは、地域への恩返しと共に社員が誇りを持って仕事をして欲しい表れでもあります。
⾃動⾞開発⽤モデル、各種検査治具、⽴体造形物など逸品な一品製作を⾏う
アイエムシーユナイテッド。
受注した製品はどれも安定した品質、⾼精度・短納期が必要とされる。
その実現には楽しく参画できる会社の運営にあるようだ。
その仕組みづくりに注力する今津社長と藤井部長にお話を伺った。
今回のテーマは「会社は楽しくすること」
工場には今のTV話題を取り込んだ「IMCプライド(魂)」のデザイン看板が掲げられている。
社員からデザインを募集し、選考されたものが工場内各部署にある。
そして各部署の社員が入り混じった委員会活動は、改善からレクリエーションまで
社員が主体的に活動し運営しているとのこと。
日々の業務は80%、20%は委員会活動などに使えるよう、早く楽に仕事をこなせして
効率的な業務を考えている。
きれいに整頓された工場で社員は一様に真剣かつ楽しく仕事を進めている好印象を感じた。
このような活動は、ベテラン熟練工と若手社員が融合し、業務の属人化を防ぎ、
多能工に業務をこなせるようにする仕組みづくりに反映されている。
中小企業であるがゆえ、少数精鋭でなくてはならない。重要なのは総合力であるとのこと。
オンリーワン技術がないがゆえに、高くも低くもない、総合力のある会社であることが
不可欠だとのこと。
CAD/CAM担当者を含めた若⼿社員が多い。最新のテクノロジーの融合と
ベテラン職人の熟練の技術を伝承することは、設計から製品の仕上げまで、一人の社員が
一貫してできる多能工化を図ること、そのためにできる限り数値に置き換え、各業務を
わかりやすく標準化していくことにある。
興味深いことは一品生産の設計業務も出来高から生産性を算出していたことである。
ものづくりにかけるアイエムシーの思いは、まさに人づくりに始まる。
最近は新卒採用に注力しその育成を図っている。仕組みが整っているので工学系大学出身
ではない社員も活躍する環境にあり、新しいものを作りたい仲間をもっと増やしたいそうだ。
新しい工場の建設も計画され、さらに働きやすく効率的な職場環境にすることで、安定した
経営を目指すそうだ。
今回のテーマ「会社を楽しくすること」
ただ安く早くモノを作る製造業ではこれからは立ち行かなくなる。いかに人づくりを していくか。
それは地道であるが社員が主導的に楽しめる環境づくりにあるといえる。
会社名 | 株式会社アイ・エム・シー ユナイテッド |
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業種 | 製造業 |
事業内容 | 各種工業用模型製作 各種検査治具製作 自動車開発用模型製作 |
代表者 | 今津正彦 |
従業員数 | 33名 |
所在地 | 広島市安佐北区安佐町飯室2522-1 |
お問い合わせ | 082-835-3993 |
ホームページ | http://www.imcu.co.jp/ |