2011.11.27 O.A.
医療業界も注目!進化する転倒予防靴下
他社製品と明確に差別化できる独自製品づくりに挑む、靴下製造業の㈱コーポレーションパールスター。 糖尿病患者からの要望に応えた「冷えない靴下」を始め、視覚障害者用の「色のわかる靴下」など製品開発の試行錯誤を繰り返すなか、 「転倒予防靴下」の開発に着手。足関節の専門家・広島大学の浦辺教授とともに開発を重ね、ついに完成した「転倒予防くつ下」は、 特殊な編み型を組み合わせ足を上げると(遊脚中)つま先が反りあがる。それにより、すり足や足をひきずって歩く高齢者が、 わずかな段差につまづき転倒することを防ぐことに成功。脳梗塞などの後遺症による片マヒ患者への臨床実験も施され、 歩行をサポートする装具としての効果を発揮しました。医療用装具でありながら、脱着が簡単な日用品であることが評価されています。
病院の看護師や、施設の介護士など、看護をする側は利用者と24時間365日向き合うため、その疲労は測り知れません。 そのほとんどが立ち仕事で、足への負担も大きく、ストレスがたまりやすいのが現状です。 そんなストレスの軽減に転倒予防靴下の機能が注目されました。それは足のむくみ対策。 むくみを減らすことでストレスの軽減につながると考えたのです。県立広島大学が行った実証実験では転倒予防靴下を着用した 看護師の精神的ストレスの値に変化がみられたのです。靴下が足のむくみを減らし、ストレスの軽減につなげたのです。 さらに片手で履ける転倒予防靴下も改良しました。以前あった「ストラップ」がなくても履けるよう、工夫されています。
大きな転機が訪れました。大手企業から転倒予防靴下について売買契約を持ちかけられたのです。 その相手は医療用機器の世界的メーカー、テルモです。もしこの契約がうまくいけば、転倒予防靴下の医療分野での販売網が 一気に広がります。しかし新宅さんの心に不安がよぎりました。「乗っ取られるんじゃないか」。 そんな時、購入者から感謝のFAXが送られて気づきました。一人でも多くの人に、少しでも早く転倒予防靴下を届けたい。 そして2011年にテルモと転倒予防靴下の売買契約が成立しました。新宅さんは必要とされる製品を作り続けることが、 モノづくりと経営の両立を目指す第一歩だと考えています。靴下にかける信念と執念が着実に実を結んでいます。
会社名 | 株式会社コーポレーションパールスター |
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業種 | 製造業 |
事業内容 | 靴下70%、サポーター20%、環境関連品10% |
従業員数 | 36人 |
年商 | 30,100万円 |
所在地 | 広島県東広島市安芸津町三津4424 |
お問い合わせ | 0846-45-0116 |
ホームページ | http://www.corporation-pearlstar.com/ |