2012.02.05 O.A.
花火を広島の文化に! 創業100年の老舗花火会社に迫る
創業者、牛尾万吉氏が中国地方で初めてとなる煙火(花火)の製造所を広島に設立したのは、明治40年(1907年)。 日本における花火の歴史は古く、天正時代(1580年頃)に、オランダ、ポルトガルから伝来し、『狼煙』などの 戦いの合図として用いられていたといわれています。その後、鑑賞用へと変化していき、明治時代を迎える頃には、 海外からアルミニウムやマグネシウムなど、様々な薬品が輸入されるようになりました。 それらの薬品を取り入れることで、花火はそれまでに無かった色や明るさを表現できるようになりました。 そんな、現代花火の礎ともいえる時代に、牛尾煙火製造所は産声をあげたのです。
安芸郡熊野町。郊外の静かな山間に、煙火工場があります。一般的に、製造業では効率化を図るためにオートメーション化され、 作業を機械に委ねるところが多いですが、火薬を取り扱う煙火の製造は万全を期して行わなくてはならないため、 ほとんどの作業を手作業で行います。特に、火薬の配合工程では、使用する炭や酸化剤、金属粉の種類や割合で光の色や音が変化し、 また、季節や気温によっても材料の混ざり具合が変わってくることなどのため、機械には任せることのできない"職人の経験"が求められるのです。 そんな中で、牛尾煙火製造所は『百年の歴史を誇る会社』として、また煙火の製造から打ち揚げまでを自社で一貫して行う、 県内唯一の『トータルソリューショナー』として、広島の煙火業界を牽引しているのです。
煙火業界では、東日本と比較すると、西日本は花火が根づきにくい環境にあるといわれています。 その理由は諸説ありますが、広い河川で揚げられることが多い東日本に比べて、河川の狭い西日本では、花火を揚げられる場所が限られてくる、 ということがあるようです。そんな中で、牛尾さんは、『花火を身近な文化として広島に定着させたい』と語ります。 そのために、中国地方の伝統芸能である"神楽"で使用される"吹火(ふきび)"や"発煙筒"の製造、さらに地域の祭りで使用する"吹火"作りの協力、 また結婚披露宴やパーティーの演出に花火を盛り込むなど、生活の中の特別な時間を彩る花火の使い方を提案しています。
会社名 | 株式会社牛尾煙火製造所 |
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業種 | 製造業 |
事業内容 | ●打ち揚げ花火、仕掛け花火の製造販売・打ち揚げ ●神楽用発煙筒、吹き火 ●消防訓練用、信号用発煙筒 ●その他 火工品の製造・販売 |
所在地 | 広島市西区横川町1-5-26 |
お問い合わせ | 【営業所】TEL:082-231-6027、FAX:082-234-8049 |
ホームページ | http://www.ushio-fireworks-f.jp/ |