2014.09.21 O.A.
真剣なコミュニケーションがビジネスを支える
経営不振に悩む広島県呉市の「呉マリンボウル」。ところが、なんと2年でV字回復を果たしたのです。
いったい、このボウリング場に何が起こったのでしょうか?レジャーの多様化により、中小規模のボウリング場の多くは、経営不振に悩んでいます。日本のボウリング人口は年々減り続けており、全国のボウリング場の数も減少、一年におよそ10か所のボウリング場が閉鎖しているといいます。
清水開発株式会社が経営する呉マリンボウル。平日の午前中から全部のレーンが埋まることも多く、1970年代のボウリングブーム再来を思わせるようなにぎわいです。
ボウリング用のスポーツウェアで、現場を忙しく駆け回る清水利憲社長、「ボウリング場がみんなの集まる場所になれたらいい。」と、頭の中はいつもボウリング場のことでいっぱいです。呉マリンボウルの利用客の6割は、ボウリングの「リーグ」に参加している人たちです。
どうして、こんなにたくさんの人がリーグに参加しているのでしょうか?
その鍵は、マリンボウルが主催するカルチャースクール「健康ボウリング教室」にあります。
「健康ボウリング」に入った利用客が、教室が終わった後、自分たちでチームを作り、リーグへ移行しているのです。
しかし、最初から順調にいったわけではありませんでした。
清水さんは、ボウリング場という施設を、ただ提供するだけではなく、従業員全員で利用客や健康ボウリングを盛り上げていくことを考えていましたが、「自分の仕事ではない」と拒否されたり、反発するスタッフが多かったそうです。
清水さんは、ボウリング場をやめたくない、という強い思いを抱えたまま、ひとり空回りしていたといいます。
ある時期、「自分ひとりでは何もできない。」と気付き、スタッフにその思いを伝えたといいます。
社長の変化とともに、スタッフの意識も徐々に変わり、自主的に勉強会を開くようになりました。
そして、全員で接客、全員で動いていく体制が生まれました。
スタッフの変化は、そのまま利用客の変化につながり、健康ボウリング教室の利用客が、リーグへ移行するようになったのです。
そして、清水開発の現在の営業利益率は、前年度に比べて4パーセントアップ。 2年でV字回復を成し遂げたのです。
今年の夏、清水開発は次のステップへと新たなビジネスをスタートさせました。
もっとボウリング場を活性化させたいと悩んでいる同業者に向けて、そのノウハウを伝えていくことにしたのです。
清水開発の新しい取り組みが、今後ボウリング業界全体に新旋風を巻き起こすのか、その挑戦から目が離せません。
会社名 | 清水開発株式会社 |
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業種 | サービス業(他に分類されないもの) |
事業内容 | ボウリング場・ボウリング場のスタッフ派遣 |
従業員数 | 34名パート・アルバイト含む |
所在地 | 呉マリンボウル:〒737-0029 広島県呉市宝町4-21折本マリンビル3F 本社・テンポイントボウリング:737-0143 広島県呉市白石2丁目6-39 |
お問い合わせ | ≪呉マリンボウル≫(0823)-23-3737 ≪テンポイントボウリング≫0823-72-4511 |
ホームページ | 呉マリンボウル(http://www.marinebowl.com/) テンポイントボウリング(http://www.10pointbowling.com/) |