2016.08.28 O.A.
一歩先を考える健康ビジネス
富山十万石の二代目藩主・前田正甫の「用を先に利を後にせよ」という精神から生まれた「置き薬の先用後利」。それは江戸時代から300年以上続く販売システムです。つまり、まず先に役に立とうという精神で取組み、喜んで頂いた後で利を得るというものです。この配置販売業は日本独自の特殊な販売システムです。西日本メディカルの訪問するスタッフは薬事法で定められた「配置販売業」に則って活動し、登録販売者という国家資格も98%のスタッフが取得しています。
昔は「置き薬」の配置員を売薬さんと呼んでいました。彼らは柳行李の中に、薬や紙風船などを詰め、全国津々浦々を歩いて回っていました。各家庭を訪問する時に必要な顧客名簿を持っていましたが、これを懸場帳といって代々大切に受け継がれてきました。懸場帳には、得意先の住所、氏名、配置した薬の銘柄、数量、前回までの使用金額、訪問日などが詳しく書かれていて、これは各家庭の健康管理を行う総合データベースの役割を果たしていました。現在は、歩いていたのが車に変わり、柳行李がバックに変わり、懸場帳が携帯端末などに変わりました。
私達がお客様にお届けするサービスは、医薬品、健康食品などの製品提供はもとより「愛情」「優しさ」「元気」という無形の価値をとても大切にしています。人が和して幸せになるように働きかけることこそが、弊社が最も重要視する価値観である「為に生きる精神」の実践と考えております。
そうした意味で、包括的な視点から健康作りに必要なプランニング、生活デザインの提供を行うことをめざして、ライフスタイルデザイナーと言う新たなコンセプトのサービス展開をはじめました。
西日本メディカルが、今、新たに展開していることは遊和コミュニティ活動です。
創業以来30年間で約20万人のお客様と向き合う中で、生涯健康を実現するために最も必要な「健康の考え方」を教えて頂きました。その考え方をベースにした「健康法」と「あいうえお生活スタイル」を一冊の本にまとめ「健康のススメ」を出版しました(医学博士・川嶋朗先生監修)誰もが願う生涯健康を実現するための具体的な内容が書かれています。
愛情・生きがい・運動・栄養・温活という生活スタイルをスタッフは積極的に提案し、具体的に実践できる場の提供を行っています。
そのひとつが「ポール体操教室」運動の場の提供です。年齢層が偏らないにはどうすればいいかということを考えて、誰でもできる簡単なストレッチポール体操です。参加者たちは、楽しみながら運動し健康増進にむけ取り組んでいます。また、愛情=すこやかなごやかな場、誰でも参加できる遊和コミュニティを各地域で月一回開催、或いは、生きがいの場として「絵手紙教室」や運動の場として「太鼓体験教室」など、遊和コミュニティ活動を推進して地域の健康に貢献できればと思って行っています。
『顧客との信用・信頼関係の構築』
家庭のココロとカラダの健康づくり
地域医療の向上への貢献を目指す西日本メディカル。
古原社長にインタビューしたところ、事業を一言でいうと、
「お客様の生涯の健康を創造しよう」とのことであった。
配置薬業界では『先用後利』という言葉がよく聞かれる。
常備薬の入った薬箱を無料で各家庭に配置し、
3か月から6か月に一度、配置先の家庭を巡回して薬の使用状況を確認、
補充して、顧客が使用した代金だけを頂くという販売方法を言うが、
先に必要なモノを提供し利益を後で頂く、信用と信頼に基づく
顧客データベース(掛場帳)を基軸とする
コトガラ、サービスを充実させるビジネス方法ともいえる。
もともとの考え方は、お客様自身が自分自身で健康を管理し、
風邪などの初期症状の緩和により、薬売りがお客様の健康を考えて、
配置薬とともに健康情報などを提供し、
モノとなる薬を上手に使ってもらうサービスだった。
しかしながら薬売りは法人化され、売上・利益を優先する事業に進み、
ドラッグストアーやコンビニなどの流通業界も大きくなる中で、
薬は以前よりどこでも安くいろいろなものを選び、
購入することができるようになった。
その結果、お客様は配置薬に価値を感じなくなっている。
厳しい市場の中で、お客様とお取引先様、双方に対して、
‘なにができるか’ ‘どうすれば喜ばれるか’ が大切なポイントになっている。
そこで、西日本メディカルでは、社員に3つの価値を高めるべく、
①人間性を高め定期訪問により信頼と信用を高める
②医療に関する専門性を高める
③お客様に最適なライフスタイルデザインを提案する
ということを定着させている。
無形の価値を買っていただくためには、
愛情と元気をいかに届けるかが重要と熱く語った。
社員には販売、カウンセラー、健康管理士などの資格を
必ず取得させているそうだ。
少子高齢化社会の到来は待ったなしであり、国の医療財源も限りがある。
ピンピンコロリ、という言葉を聞くが、
医薬においても自分自身がどう生きていくか、
やがて迎える寿命や万が一の時に、
自身の責任で終焉を明確にできるとよい。
『顧客との信用・信頼関係の構築』し、
お客様の健康寿命を長くするヘルスケアに注目する西日本メディカルの事業が
社会にとって大きなメリットとなることを期待してやまない。
会社名 | 株式会社西日本メディカル |
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業種 | 卸売業,小売業 |
事業内容 | 1985年創業の医薬品を配置販売する企業です。 現在は中・四国を中心におよそ7万軒の顧客を受け持っています。 スタッフは持ち回りの顧客を訪れ、薬の使用具合を管理します。 |
代表者 | 古原道明 |
従業員数 | 145名 |
所在地 | 広島市安佐南区山本3-8-21 |
お問い合わせ | 082-871-1211 |
ホームページ | http://nms.ihmg.jp/ |