2019.08.25 O.A.
日本一社会に役立つ保育園をつくる
音楽教育「リトミック」を楽しむ園児たち。ここは、国が定めた基準を満たした認可保育園です。
Q 保育園の先生が好きな人?
(子供達) はーい!
(女の子1) 教えてくれるところ
(女の子2) 笑っているところが好き
(男の子) ナカソ先生です。
Q どんなところが好き?
(男の子) 顔です。
全員 保育園大好き!イェーイ!
保育園を運営しているのは、庚午オフィスに保育事業の拠点を構える「株式会社アイグラン」。18年前から保育サービス事業を手がけ、現在、全国におよそ400箇所の保育園を運営しています。
アイグラン代表取締役社長の 重道泰造さん。
「子ども達が『明日も来たい』と思う保育園を目指していきたい。」
アイグランが運営する認可保育園の数は、全国に67箇所。無認可の保育園も含め、全ての保育園で地域性を活かした独自のサービスを提供しています。
そのサービスの一つは「食育」。
給食室はガラス張りで、子供たちは調理する様子を見ることができ、食への興味を促します。
そして、子供たちに食べ物の温かみを感じてもらうため、食器は強化磁器にこだわります。
「ダシも鰹と昆布からとって、基本、全部おやつも手作りで、いろんな食材を子供達に食べてもらえるように工夫をしています。」と栄養士さん。
企業が従業員たちに提供する「事業所内保育園」は、近年、女性従業員が多い職場を中心に増加しています。アイグランが運営する「事業所内保育園」は、全国に302箇所。その数は認可保育園の4倍以上です。
「医療現場・医療職種では、技術が日進月歩で進化しているので、育児のために長く職場を離れるというのは、看護師たちにとっても不安なことなので、こういう院内保育園というのは、あるべきものだったんだろうなというふうに思っています。」 と、JR広島病院事務部長さん。
アイグランが運営する事業所内保育園は、保育に従事する職員は、全員が保育士。規定以上のサービスで、保育の質を上げています。
アイグランは、現社長の父、昇(のぼる)さんが病院の入院患者にテレビをレンタルする事業で創業。
そして、1995年。現社長がスーツケースのレンタル事業を開始。海外旅行者が増えていた時代の中、順調に売り上げが伸びました。
しかし、思わぬ出来事が。
2001年、アメリカ同時多発テロが起こり、スーツケースのレンタルは大打撃を受けたのです。
「約1ヶ月くらいほとんど旅行者がいなくなり、売り上げがゼロになったんですよ。なので本当に会社が潰れると思いました。『有事に弱い』とがよくわかりましたので、本当に会社が潰れたら
社員さんの雇用が守れない。私の一番の使命は社員さんの雇用を守るより大事なことはないので。」 と重道社長。
ちょうどその頃、本業と同時に試みていた保育事業。時代からは早すぎ、軌道にはのっていませんでしたが、社員の雇用を守る為、この保育事業で勝負することを決めました。
「よくピンチはチャンスって言葉はありますけど、本当にそうだなと思います。
その時に大変だなと首をすくめて過ごすのか、あるいはそのことを課題としてとらえて、じゃあもっと違う事業に展開していかないと社員の雇用を守れないと思うかどうかで、結構わかれると思います。」と重道社長。
多くの女性が社会に出て働く時代になり、保育事業は急成長。昨年は134億円以上の売り上げで、業界トップクラスの企業へと成長しました。
「行動こそ真実」という言葉を大事にしてずっと生きてきました。そのことがいいと思ったらやってみたらいいと思うんです。ぐるぐる頭で考えているだけでは何も変わりませんし、なので、思ったらやってみるという「行動こそ真実」ということを諦めずにやったら、きっと人生って道が開けるんですよ。」と重道社長。
この日は、毎年開催する園長主任会議の日。全国からおよそ500人の園長や職員が広島に集まりました。
「職員が前向きに働ける環境こそが、日本一社会に役立つ保育園をつくる。」
この考えのもとに、職員が考えた優秀な取り組みに賞が与えられます。
(表彰式の様子)おめでとうございます。
Q 最優秀賞ですよ
(受賞職員)「そうですね。さらに団結して、もっといい保育を目指そうっていう。全体・全国で考えてもモチベーションアップにつながると思います。」
会議の昼休憩。社長は、自ら職員に歩み寄り、一人一人と握手を交わしていました。この行動が、職員の心を動かします。
(職員1) 「愛のある熱い松岡修造みたいな方だなと」
(職員2) 「社員のために会社をより良くしようと、動いてくれる社長だと思います。」
(職員3) 「社長が言われたら実現するなっていうのを思わせてくれるような、すごく素敵な方です。」
保育園の現場でも、働きやすい環境を整えています。「ありがとう昼礼」は、職場の仲間同士で感謝の気持ちを伝え合う時間。
職員は、「自分が何気なくしたことでも、他の先生が気付いてくれてありがとうと伝えてくれることで、明日の活力につながるのでとてもいいかなと思います。」
また、アイグランには職員向けの保育園が全国に25箇所あり、職員は、保育料や給食代などすべて無料で利用できます。このサービスは、ママさん職員だけでなく、若手社員にも良い影響を与えています。
後輩職員は、「先輩たちが生き生きとした表情で戻ってきてくれるというのは、自分たちも働くモチベーションにもなるし、今、私がそうであるみたいに、
後輩の社員さんから見てもあんな風な先輩になりたいな、と思ってもらえるような、かっこいいお母さん社員になりたいなと思います。」
利用者にとっての日本一も目指し、 様々な取り組みに挑戦しています。
アイグランは、広島県のAI・IOT実証プラットホーム事業「ひろしまサンドボックス」に採択され、「午睡チェックシステム」を導入。AIシステムで、乳幼児の睡眠をリアルタイムで見守り、保育士の負担軽減にも役立っています。
そして、園児教育にも力を入れ、リトミックや英会話教室、さらに今年からスポーツ教室もスタート。プロのインストラクターを招き、園児に合わせた教育をすべて無料で提供しています。
利用するお母さんは・・・
(ママさん1) 「幅広く取り入れてくださっているので、とてもいいなと思っています。」
(ママさん2) 「なかなか仕事をしているとできないので、その面じゃすごいいいなと思っています。」
成功する多くの企業が東京に本社を置く中、アイグランは広島に本社を構え、挑戦を続けます。
重道社長の思いは・・・
「私どもはやはり広島に育てていただいて今があります。会社の経営っていうのが下りのエスカレーターを上っていくようなもんだなと私は思っているんですよ。僕は将来の中で屋上からの景色が絶対見てみたい。広島のような地方都市に本社を置きながらも本気でやり抜けば、日本で一番の会社になれるんだってことは、ぜひ僕は生涯かけてしめしたいんです。アイグランは行動こそ真実の会社ですから、一生かけて挑戦し続けたいと私は思います。」
「幸せ造りのお手伝い」を経営理念とするアイグラン。
今回のポイントは「思いの共有」とした。民間保育園の設置数は増加傾向にあり、その中でも事業所内保育園ではTOPシェアにあるアイグラン。特にインフラを支える業種に多いようだ。病院は地域でのニーズ特に高く、鉄道、運輸、規模の大きな工場などで働く女性に合わせて設置が進む。
しかし、ニーズがあったとしても保育士の園児受持ち人数の制度に合わせた配置が必要な業種であることから、保育園の維持において都会型のような便の良さは望めない。
設置する事業所とアイグランの事業にかかる費用をバランスさせるためには、どちらも単にコストダウンだけを要望してもムリが生じて続かないか、進めてもトラブルとなる可能性は高い。
ビジネスを成功させるためには“思いの共有”は大きなポイントとなる。1つ目は経営者のゆるぎないメッセージ。重道社長の話は軸となる考えはいつも変わらない。
熱意をこめて「実行こそ真実」とする自身の考えに沿って行動し思いの共有のために邁進する。
2つ目はお客さまやお取引先とお互いの立場にたってメリットを共有できるよう交渉を進める。お互いの“思いの共有”ができれば共感してもらえることで必ず良い着地点が見える。
3つ目は社員に経営理念や行動規範などを明確にして会社の“思いの共有”にある。保育園は決められた枠組みの中で運営をするため、現場によって状況も変わる。これを乗り越えるには人の知恵に頼るしかない。重道社長は園長塾や園長・主任会議を行い、自身が各保育園を巡回して話を聞き状況を把握して応援する。
経営者、お客さま、社員の“思いの共有”をちゃんとすることで、ずっと継続する事業となり進化をしていく。
アイグランが“思いの共有”で日本一の保育園になることを確信している。
会社名 | 株式会社アイグラン |
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業種 | 保育サービス業 |
事業内容 | 保育サービス事業(公益社団法人全国保育サービス協会会員) ・企業内・病院内保育施設の運営 ・認可保育園の運営 |
代表者 | 重道 泰造 |
所在地 | 本社広島県広島市中区光南2-1-20 庚午オフィス広島県広島市西区庚午北4-7-19 福屋庚午ビル2階 |
お問い合わせ | 本社 082-247-7895 |