2021.07.17 O.A.
思いをカタチに 環境に配慮した取組
ケンセイが手掛ける注文住宅。
森川社長はせっかくずっと住む家を建てるのだから、
とことんまで話合って作りたいと言います。
今回取材した北広島町に建てたM邸様では、下記のリクエストがありました。
1.収納の見える化
2.キッチンからの目線を椅子と同じ高さにしたい
3.将来的に書道教室ができる空間が欲しい
など様々あります。
ケンセイでは要望をひとつずつ聞き出し、予算の範囲内で可能なものを提案。
それは1年以上かかろうが納得してもらえるまで行います。
顧客が思い描くものを形にすることがケンセイのこだわりです。
広島市西区にあるケンセイ本社ビルは築50年。
中に一歩入ってみると1フロアが広々とした空間オフィスになっています。
森川社長は、ヨーロッパのような古い建物を長く使う考え方を尊重し、
日本でも古いビルをリノベーションして長く使えるようにすることが
大切だと考えます。
現在、工事に入っている西区中広の物件。こちらは築30年。
今回、それまでの間取り:2LDKを1ルーム2つにセパレートしました。
それは、場所的に単身者の需要が多いと考えたからです。
このような物件を選ぶ時の判断基準は、場所や利便性、
さらには建物がもつ顔(外観)が決めてといいます。
ケンセイでは、現在、世界が注目するSDGs
「11番 住み続けられるまちづくりを」を実現しているのです。
創業して四半世紀。
ケンセイは、他事業への進出にも挑戦しています。
そのひとつ、ホテル事業では、横川にある広島ピースホテルがあります。
ホテルの建物は築30年となり、内装を少しずつリノベーションしてきました。
最近では7階の大広間を個人や家族一緒に泊まれる個室タイプにリノベーションしました。
また宇品にある広島ピースホテル宇品もリノベーションで新たな価値を作り出しています。
さらに流行しているレモネード事業も営業権を取得し現在5店舗展開しています。
ケンセイが取り組むSDGs。
2つ目は「7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに」。
北広島町大朝出身の森川社長は、いずれは自然をいかした再生可能エネルギーを
活用していきたいと考えています。
その思いを胸に向かった先は北欧・ノルウエー。
十数年前、森川社長は、単身、ノルウエーへ向かい、自然を生かした発電の考え方や
そのためにどう過ごしているかを知りました。
以来、時間を見つけてはノルウエーを何度も訪れてきました。
ノルウエーでは、1世紀前から自然を生かした再生可能エンルギー:水力発電が広く利用され、国内総発電量の93:4パーセントになります。
近年では、再生エネルギーを利用して水素を製造し、大型輸送のカーフェリーでの実用化やトラックでの試験的な利用を開始し、国内の脱炭素化を目指しています。
森川社長はノルウエーで学んだことを広島町でも実現化させたい思いがあります。
そのひとつ、マイクロ水力発電を古里:北広島町のような自然豊かな里山でできないかと考えます。
それは農業用水路など水の流れを利用して発電すれば、その集落分の電力が補えるのではないか。
さらに余力分は水素に換えて自動車などに活用できる仕組みを日本でもできないだろうかと思っています。
現在、三次市には太陽光パネルを設置。220kwhの太陽光発電量で得た電力を売り、
その分を広島市西区にある本社や横川と宇品にある広島ピースホテルで活用しています。
ひとつひとつの課題を時間をかけて実現化していくケンセイ。
再生可能エネルギーを活用した新たなる価値の創造へ向けて動き始めています。
住宅の設計施工、リフォームのケンセイ。
ケンセイの情熱! それは「持続が基本」にある。
森川社長にインタビューしたところ、建設する事業より修繕する事業の方が重要と考えているとのこと。
建物は大切に扱えば使い続けることができる。新築よりリニューアルによる価値を重要と見て、マンション1棟を購入して改修し、
賃貸事業も行っている。自社で回収から運営まですることで、全体にわたって環境負荷の低減に注力している。
また建設事業でも環境負荷を極力減らす提案を欠かさないようにしている。
太陽光発電を建物に取り入れることは早くから取り組み、本社などはすべて自然エネルギーによる電力供給でまかなう実証もしている。
政府は「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング:ゼブ)」として、エネルギーの生成と消費の収支がプラスマイナスゼロになる建物をエネルギー政策の重点に置き推進している。
森川社長は、人類は地球を借りて生きているもの、汚さずに持続できる使い方に配慮してなくてはいけない、と考えている。
どうしても新しく作るものはそこなるあるものを壊し、多くの資源とエネルギーを投入して
作る。それも必要ではあるが、一方で、廃棄物を極力抑え、今あるものを使い続けることにこだわる建設業でありたい。
使えるものは再利用することも考える。そして可能な限りエネルギーをその建物の中で自給できるようにするそうである。
森川社長にこれからの注目事業を聞いたところ、水力と水素だ、と即答された。絶えず水か流れているところで小規模な水力発電は太陽光より発電能力は高いといえる。
一方で発電した電力はすべて使えないので、そのエネルギーを水素に置換して蓄積し、必要に応じて取り出すことを
普通にできるようにしていく、とのこと。
水素は様々なところで活用が進もうとしている。
安全にかかる規制のハードルが高い分野であるが、実証や利用範囲の展開は広がっており、これから進展が加速していくといえる。
身近な形で水力や水素を利用する事業により、自給型リニューアル物件をケンセイから発表されることを楽しみにしたい。
使い続けることで持続可能な社会づくりに貢献する「持続が基本」のケンセイの発展に
これからも期待したい。
会社名 | 株式会社ケンセイ |
---|---|
業種 | 建設業 |
事業内容 | 注文住宅の設計・施工、ビルの建設、土木工事、レモネード事業、ホテル運営 |
代表者 | 森川誠 |
所在地 | 広島市西区小河内町2-12-11 |
お問い合わせ | TEL:082-296-0070 FAX:082-234-3101 |
ホームページ | https://www.kensei-arc.co.jp/ |