2023.02.04 O.A.
顧客の課題をデザインで解決
長年、ユニフォーム作りをしてきたジーベック。
今では、ユニフォームをはじめ、作業服、白衣、警備服など多岐に渡り、製品の開発、製造、販売を行ってきています。
後藤社長はユニフォーム作りにひとつの信念を持っていました。
「ジーベックのユニフォームを着て頂ける方がユニフォームに誇りを持って働いて頂ける、また会社側もユニフォームは人材を作るんだ」と言います。
ユニフォームを着ることで誇りを持ち、そして人材を作る。
そのためにユニフォーム作りにはとことんこだわりを持って開発していく。
これがジーベックの強みとも言えます。
本社3階にある企画部。ここは、ユニフォームの企画、デザイン等を行う部署です。
企画や開発などを考える上では、顧客の声や販売店、営業からの意見を参考に企画部のスタッフがリサーチやマーケティングをして新作の開発を行います。
例えば、動きやすく、見た目もスッキリ見せたいというリクエストからは、各所に伸縮性の機能を持たせました。
さらに昨今、社会でも注目されるSDGsに何かの形で貢献したいという課題には、素材から検討しました。
そして生まれたのが原料に植物由来のポリエステルを使用して、二酸化炭素の削減や石油といった化石燃料の削減にもつながる環境配慮型の商品を開発。
顧客の声に耳を傾ける。そこから次々に商品が誕生してきているのです。
時代の一歩先をつかみ、デザインにしていく。
実は、作業服などを着る建設業界など若者離れからの人手不足が社会問題になっています。
そこでジーベックは、ユニフォームメーカーとして若者たちが着たくなるようなデザイン性や動きやすい利便性などを追求した新作を次々発表しています。
また、商品を見せるカタログもオシャレ感満載にして若者たちの関心を高めようとしているのです。
北海道でも事業を広げているジーベック。
そこではアンテナショップを道内で展開しています。
直接、利用者から生の声が聞かれるので商品開発にいかせています。
また、本社には巨大な展示場も備えており、年2回開催される新作発表会をはじめ、販売店との商談に利用しています。
さらにジーベックは、安全靴の製作も行っているのです。
1999年に発表した安全靴は、従来の製品を根本から変えました。
そもそも安全靴は頑丈だけど重い、そして蒸れやすいなど課題がありました。そこでメッシュ素材を取り入れ、軽量化と蒸れにくくしました。
この安全靴は大ヒットしました。このようにジーベックの製品づくりには、課題からヒントを得て新商品を開発しています。
ジーベックには巨大な物流センターが4つあります。
顧客の声というのが…ほしい数をほしい時に、というもの。
そこでジーベックは、大量の在庫を自動で瞬時に仕分けできる出荷システムを作りました。
注文を頂いたその日に発送するというから驚きです。
商品の開発から発送まで顧客の声を聞き、ジーベックができることを実現化する。
それがジーベックの強みと言えます。
今回のポイントは「服装が作る付加価値」
―作業服は何が違うのか―
後藤社長によれば、作業服はその会社ごとの制服・ユニフォームであり、専用であっても汎用的なデザインであっても、その会社を表すことになる。
また、着ている人にとっても作業服の機能により、働きやすい環境を一番身近に感じる重要なアイテムとなる。
暑い室外で働く人には扇風機付きの作業服も提供する。
着心地、使い勝手を良くすることで生産性や仕事への意識を向上させることにもつながる。
日本独特の文化でもある作業服だからこそ専門メーカーがあるともいえる。
―作業服はみな同じように見えるけど―
確かに大きくは差がないように見えるが、その時代、業種の要求に合わせて繊維素材やデザインを提案し、個々の企業の要望に合わせることで、同業者であっても同じにはならない、各社ごとに特徴が出るそうだ。
ジーベックでは機能・安全など基本的な性能の他、安定供給を大切にしている。
顧客企業の様々な受注に対応できるよう、多様なサイズや色の在庫をいち早く納入できる体制を整えているとのこと。
また北海道では直営店舗を展開しており、顧客の要望を直接聞くことで、全国へ展開している製品に応用しているとのこと。
―これからの作業服はどんな発展が見込まれるか―
作業服が働く人をアシストする技術に注目している。
業務や作業がより楽にできるようにパワースーツといった動力やゴム素材を駆使した補助用品が提案されている。
このような技術が作業服に応用されることで、一層の付加価値が高まり、生産性だけでなくケガのない快適な職場の実現につながるものといえる。
ジーベックの製品が働く人々の価値を高め、ますます快適な服装となるよう、発展することに期待したい。
会社名 | 株式会社ジーベック |
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業種 | 製造業 |
事業内容 | ユニフォーム、作業服、安全靴、空調服、白衣、警備服、カジュアルウェアの企画、製造、販売 |
代表者 | 後藤允臣 |
従業員数 | 330人(連結) |
年商 | 150億円(連結)(2022年7月) |
所在地 | 福山市霞町2-1-2 |
お問い合わせ | 084-928-0001 |
ホームページ | http://www.xebec-group.co.jp/ |