2011.12.25 O.A.
限りある資源を再生して新しい成長戦略に挑戦
広島県呉市。鉄鋼や造船といった重工業を中心とする、いわゆるもの作り産業が集まるこの街に、株式会社こっこーはあります。昭和26年の創業以来、ずっとこの街で『鉄』と向き合ってきました。 特に鉄スクラップの資源リサイクルを柱に、事業を進めてきました。スクラップはあらゆる方面から集められます。建築物に使われた鉄骨や鉄筋、自動車産業で使われる金型など、大きなものから、地域で発生する小さなものまで、集まる量は1日に200トンから250トン。集められた鉄くずは納入先である、鉄鋼メーカーの希望に応じて圧縮や、切断が行われます。スクラップを扱う業者は、顧客の要望に答え、安定的に供給できることが求められます。その陣頭指揮をとっているのが、社長の槙岡達真さんです。
スクラップだけではありません。鉄に関する加工・販売も手掛けています。自社で扱う『鉄』をいかに付加価値の高いサービスで提供できるかを常に模索しています。建物の屋根や壁に使われる製品も製造しています。建築に必要な鉄鋼二次製品のほか、カーポートやサイクルポートなどのエクステリア商品も手掛けています。そのほか、古紙を圧縮加工して製紙メーカーへ納入したり、使用済み蛍光灯の回収も行っています。国内では数少ない水銀とガラスの分別処理にも取り組んでいます。
そして今、一番取り組んでいるのが2010年から製造を開始した廃ガラス再生品の『スーパーソル』事業です。粉砕した廃ガラスと、特殊な発泡剤をあわせて、およそ800度で焼いて出来る多孔質材です。現在、用途として、土木工事用資材をはじめ、様々なシーンで活用が期待されています。さらに農業分野で活用する研究も始まっています。広島県立総合技術研究所でその実証実験が行われていました。地域から発生した廃ガラスを地域へ還元できる、これはこっこーの打ち出した事業方針そのものなのです。この取り組みは、循環型社会について考える企業や大学も注目しています。
会社名 | 株式会社こっこー |
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業種 | サービス業(他に分類されないもの) |
事業内容 | ■資源リサイクル -鉄・ステンレスなどの製鋼原料、古紙など製紙原料の収集運搬・加工処理 -廃蛍光灯・廃乾電池の収集運搬・中間処理 ■鋼材商品の販売・加工 -熱延鋼板・冷延鋼板・各種めっき鋼板を中心に、形鋼・ステンレス等 鋼材商品全般の販売・加工 ■建築資材の販売・施工 -建築物の屋根壁材・シャッター・イスターカーテン等 鉄鋼二次製品・建築資材の販売・施工 -門扉・テラス・フェンス・カーポート・石材等 エクステリア商品の販売・施工 ■構内作業 -大手メーカー構内での諸作業、廃棄物の収集運搬、機械の解体・据付、設備メンテナンス |
従業員数 | 314名 |
年商 | 142億円 |
所在地 | 広島県呉市広多賀谷1丁目9番30号 |
お問い合わせ | 0823-71-9191 |
ホームページ | http://www.cocco-at.jp/ |