2009.10.04 O.A.
鉄工所が生んだ、驚きの新食材!
鉄工所でありながら、食品業界で大変な注目を集める企業「瀬戸鉄工」。 今や、全体売り上げの7割を占めるという食品部門の中核商品は、18年間ロングセラーを続ける、まるで紙のような煎餅。 厚さはなんと0.2mm以下というこの煎餅、実は、地元特産のイリコだけしか使われていないのだ。
開発のきっかけは、「ボールを蹴っただけで骨折!」という、ある新聞の記事だった。 『カルシウムをたくさん含むイリコを何とか食べやすい形に変えられないか・・・』。 そんな、先代社長のモノづくりにかける情熱が、この煎餅を生み出したという。
この加工を可能にしたのが「瞬間高温高圧焼成法」。1秒~3秒という短い時間で食材をプレスしながら高温で芯まで焼き上げ、 更にその成分を中に閉じ込めるという画期的な技術だ。近年、更に進化を遂げ、広島特産の牡蠣や大豆、カボチャなど 硬い食材や穀物などを大量にプレス加工する技術も開発し、今や自社商品は50品にまで増加した。 「瞬間高温高圧焼成法」を利用すれば、野菜などの食材も鮮やかな色を残したまま加工することも可能だ。 更に思わぬ効果を持つことが判明。「瞬間高温高圧焼成法」で加工した食材は、組織レベルで重度に破壊されている。 そのため、栄養分の溶出効果も高まり、同量の原料でも早く濃いダシを取ることが可能になったのだ。
鉄工所でよい食品が出来た…。しかし、食品業界は未知の世界。一体どのようにして販路を広げていったのか? 食品事業部部長の上田さんが大切にしたのは人との出会いだった。フレンチのシェフとの出会いから、地域ブランド、ご当地グルメ誕生と、 活躍の場をどんどん広げていった。その功績が評価され、平成21年1月には、国から「地域産業資源活用事業に係る認定」も受ける。 今や活躍の場は、広島だけでなく全国へと広がった。北海道の特産を使ったお土産品の開発をはじめ、 全国各地から試作品の依頼が相次ぐなど、その活躍はますます期待されている
会社名 | 有限会社瀬戸鉄工 |
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業種 | 製造業 |
事業内容 | 樹脂成型、食品加工、食品、調味料等の製造・販売 |
従業員数 | 35名 |
年商 | 3億4,500万円 |
所在地 | 広島県呉市川尻町上畑1068-4 |
お問い合わせ | TEL: 0823-87-4147、FAX: 0823-87-3748 |
ホームページ | http://www.yakiiriko.com/ |