2014.03.23 O.A.
米の付加価値を高め、次の時代を切り拓く!
広島県東広島市の株式会社サタケ。収穫されてから食卓に上がるまでに必要な穀物加工機器の分野において、常に一歩先の技術で業界をリードしてきた企業です。
株式会社サタケの創業者、佐竹利市氏は、1896年に自社開発の発動機を動力とした精米機を開発。ここからサタケの歴史が始まります。 その後、2代目の利彦氏は「胚芽米」を、3代目覚氏は「精麦・製粉」分野で開発を進め、今では世界各地に拠点をおき、約150か国に機械や技術を提供するまでに成長しました。4代目、初の女性経営者である佐竹利子氏が代表につくと、生活に密着した一般消費者目線の開発を進め、サタケは食品加工機器の総合メーカーとして地盤を広げています。
「米」と共に歩んできたサタケに、時代の変化は重くのしかかってきました。日本人の米離れによる米消費量の低下。その上、消費者が「米」に求めるものも、「量」から「質」、そして「質」に加えて、美味しい、安全は当たり前となり、今は「健康」が求められるようになってきました。そんな時、利子現代表が考えたのは、「お米を通して、もっと元気な人を創る」という創業者の思い。サタケは、次の時代に向け、新たな開発を開始。誕生したのはGABAライスを作る「GABA生成装置」。アミノ酸の一種であるGABAを、白米の約10倍含む米を作る装置です。
米の胚芽には、GABAなど、健康に役立つ栄養成分が豊富に含まれていますが、これまでは、美味しく食べるために、精米して、白米を食べていました。GABAライスは、胚芽に含まれるGABAを胚乳に移行した後で精米した米で、美味しく玄米食を超えるGABAを摂ることができます。
サタケは、GABAライスを作る「GABA生成装置」を開発しますが、今、そのGABAライスや、GABAライスで作ったおむすびを アンテナショップで販売しています。本来、機械メーカーであるサタケが、なぜ、米やおむすびの販売まで行うのか? そこにはサタケの新しい経営戦略がありました。「BtoB」に加え「BtoC」市場の開拓へ。まず、一般消費者にGABAライスの良さを知ってもらい、市場があることを証明することで、機械の販売につなげていこうという考えです。長引いた不況の中、設備投資に踏み切れずにいた精米関係の企業・団体へのアプローチ方法を変えることで、今の時代を切り拓こうという考えです。
良い製品を生み出すだけでなく、その製品をいかに売っていくか。時代の変化を見据え、新たなマーケティング戦略にのりだした株式会社サタケ。その根底にあるのは、創業者から現代表へと引き継がれた「お米を通して、もっと元気な人を創る」という思いです。お米の価値を高める製品開発とともに、お米の良さを人々に伝えていくことで、企業のさらなる発展を目指しています。
会社名 | 株式会社サタケ |
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業種 | 製造業 |
事業内容 | 食品産業総合機械及び食品の製造販売 |
従業員数 | 1,050人 |
年商 | 515億円(グループ連結) |
所在地 | 広島本社:広島県東広島市西条西本町2-30 東京本社:東京都千代田区外神田4丁目7-2 |
お問い合わせ | 082-420-0001 |
ホームページ | http://www.satake-japan.co.jp/ja/ |