広島地域 8ch

毎週土曜日 朝11時35分放送(土曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2018.07.15 O.A.

常にステップアップする新たな価値を追求する企業

株式会社キャステム
高精度なミニチュア工具を生み出す技術力

ひとつひとつが、指先に乗るほどのサイズのミニチュア工具のセット。
このサイズでも、ハサミは、紙を切ることが出来ます。
こうしたミニチュア工具の製造を可能とする高い技術で、
高品質な金属部品を製造し続ける企業。
切削加工によってしか実現出来なかった
高精度なネジやギアの製造を可能とした鋳造技術。
ロストワックス製法。
ミニチュア工具のような複雑な三次元形状でも作り上げる、
メタルインジェクション製法。
ふたつの基幹技術を軸に成長。
2009年以降、右肩上がりの売上を継続しています。

自社技術で自社製品を生み出す

自分たちで値段をつけて、その値段でお客さんが喜んでくれる商品を作る。
その理想を追求するために、日々、自社商品の開発を続けています。
軸となっているのが、アイアンファクトリー。
そこには数多くの開発製品が並んでいます。
例えば、「赤ヘルベル」。
ホンモノの赤ヘルをカープから借りてスキャンして作った自転車ベルです。
その開発中に発生した、ハンドルに取り付ける軸部分の破損も、開発に繋がりました。
外れたベルをみたメンバーから、「おちょこみたいだな」という感想が。
そこから誕生したのが、錫製のぐい呑み「赤ヘル呑み」
開発中のエラーも、新商品のきっかけになるのです。

新たなステップ、京都LiQ

新たなステップが、京都市右京区(うきょうく)にオープンしたLiQ(りきゅう)ビル。
CTスキャンを導入し、内部構造の検査などを行っています。
また、3Dプリンターの造形サービスを行うなど、新たな展開を追求しています。
さらに芸術の世界にも進出。現代美術作家、ヤノベケンジさんの作品をスキャンし、
イメージイラストをもとに、デジタル上で手を加えるといった、新たな試みもしています。
「手で作った感性の産物をデジタル技術で数値化することによって、
可能性が広げられる。」
とヤノベケンジさんは語ります。
工業用品の中にも感性を求められる製品が、圧倒的に増える中、
キャステムは新しいものづくりを追求しているのです。

ほかにはない独特の入社式

キャステムは、入社式も独創的。
新入社員が揃って、折り紙ヒコーキを飛ばすのです。
その理由は、キャステムの社長、戸田拓夫さんが、
滞空時間でギネス記録を持つ、折り紙ヒコーキの達人だから。
戸田社長が切り開いた折り紙ヒコーキの世界。
それは今、社内のメセナセクションが引き継いで、
紙飛行機教室を開催するなど、子どもたちの夢を広げる手伝いをしています。

日々を支える地道な作業

様々な取り組みをするキャステム。
それを支えるのは、日々の地道な作業です。
積み重ねられた努力の上に、独創的なアイデアが加わる。
それがキャステムの強みとなっています。
そんな社員が毎日元気に働けるようにと、新たに社員食堂をオープンしました。
「ちょっと苦しいかもしれない、厳しいかもしれない。
 だけど、ついてきたら、どこかに感動がある。
 やりきって、ちゃんと自分の足跡が示せるという社員がいるのがいい。」
と戸田社長は語ります。
たゆまぬ歩みをキャステムは続けていきます。

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今回のテーマ『頼られる魅力』

グローバルに精密鋳造部品の製造販売を展開するキャステム。
激動の素形材産業の中にあって売上を伸ばし続ける成長企業だ。
「クライアントの最良のパートナーでありたい」という戸田社長に話を聞いてきた。
テーマは『頼られる魅力』と考える。

お客様に頼られる魅力ある企業であることは、どの企業も目指すことであるが、
キャステムは「お客さまから、キャステムに頼めば何とかしてくれる」
という要望に真剣に取り組む。
お客さまが難しいものを一緒になって作ることが、企業を成長させるという。
最高の価値を提供し続ける企業とは
それを実直に受け止めることができるかどうかにかかる。
どんな会社なのか聞いてみたところ、
問題があればいえる会社、上司がスタッフからみられている会社、
やりたいことを徹底してやれる会社であるとのこと。
社員がのびのびと仕事に取り組める要素はここにはある。
新しい分野への取り組みも好きなことは徹底してやれる。
宮古島に農場を運営する社員まで出てくるほどである。
新規事業はこのような環境から社員の発案で生まれ、徹底的に鍛えられていく。
ここから新しい人のつながりができ、会社の魅力につながる。

余談だが、会社を訪問した時、ただものではない雰囲気のコックさんとすれ違った。
気になって聞くと、栽培農家から厳選食材にこだわり、限られたコストの中で半端ない
おいしさのランチを提供する人らしい。
こういうところもキャステムの魅力の一つなのだと思う。
今回は食べられなかったが、また行くときはぜひご馳走して欲しい!お願いしますw

お客様と社員への思いを高い水準に置くことで『頼られる魅力』が引き出され、
さらに魅力は強くなっていくと思う。
製造業は人材不足、海外との対抗など不安要素は多い。
だからこそ、中小企業は世界から
「頼られる魅力」ある尖った製品、尖った技術、尖った戦略をどんどん打ち出してほしい。
企業情報
会社名

株式会社キャステム

業種製造業
事業内容ロストワックス精密鋳造部品・セラミック射出焼結部品、金属射出焼結部品、FRP射出成品の製造、自動車・電気用プレス・モールド金型部品製作、ロストワックス製部品精密加工、治具製作及び試作、精密機械部品の設計・輸出入・販売、セールスプロモーション、各種販促イベントの企画、立案
代表者代表取締役社長 戸田 拓夫
所在地広島県福山市御幸町大字中津原1808-1
お問い合わせ084-955-2221(代表)
ホームページhttp://www.castem.co.jp