広島地域 8ch

毎週土曜日 朝11時35分放送(土曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2020.03.01 O.A.

手描き看板からLEDまで 日本の景色を変える「情報伝達業」

株式会社タテイシ広美社
情報伝達業

正面から見たら普通のLEDビジョン同様に映像コンテンツを見ることができるのに、内側からは、外の景色を眺めることができる、透過性のあるLEDビジョン、「メッシュLED」やビルの壁面を彩る巨大なデジタルサイネージ。
こうした最先端の情報デバイスのみならず、店舗の看板や道路標識、電光掲示板などを、企画から、設計、製造、設置まで自社内で手がけるのが、府中市にあるタテイシ広美社。
その業務を、情報伝達業と定義しています。

手描き看板からのスタート

創業は、1977年。現会長の立石克昭さんが、手書きで1枚1枚作る看板屋として起業しました。
最初は、看板の仕事がなく、傷んだベランダを見つけては、ペンキ塗りを申し出ると言う地道な営業からスタート。妻の恵子さんと二人三脚で苦難の時代を乗り越え、少しずつ会社を大きくしていきました。
そして手描きからパソコンを使った出力へと看板業界が大きく変化していった1980年代、職人としての社長から、経営者としての社長へ転換。経営者セミナーで出会った「経営者の一番大事な仕事は 社員に夢を与えること」という言葉をきっかけに、社員と共有する夢として「LED電光掲示板」を手掛けることを決断します。

看板屋からメーカーへ

LEDがもたらしたのは、看板から、情報伝達業という業態の転換。さらに、企画から設計、製造、設置まで自社内で手がける現在のタテイシ広美社に至る礎が築かれました。
こうして事業を拡大していった立石会長。創業40周年を迎え、娘婿の良典さんに社長職を引き継ぎます。良典さんには、大手印刷会社の広告営業として、中国・上海で働いていた実績があり、その経験が生かせると考えての、社長交代でした。

府中市から世界へ

就任当初、自らの役割を、「東京・海外と自社の技術をつなぐこと」とした良典社長。円形のメッシュLEDや、電子ペーパーを使ったバス停案内版など、自社の持つ技術をさらに発展させていくことで、販路を広げます。
良典社長が入社してから、会長と二人三脚で業績を伸ばし、売上は3倍に。人口わずか39000人ほどの府中市から、日本全国、さらには世界を視野に入れて活躍の幅を広げています。

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情報伝達業であることを標榜するタテイシ広美社。
今回のポイントは「シンプルであること」とした。

 私は何度かタテイシ広美社を訪問しているが、最初に会長から聞いた方言「いこる」の印象
がその時から消えない。実にシンプルでわかりやすい思いを表す言葉だ。
炭があかあかとなった状態のことを指すことばとのこと。燃えるや熾すとはでもない。
企業は社員一人一人がいこる種火になれば、企業は持続的にいこることができ、やがては
地域へ思いが広がっていくという。
社内にはいこることを言い換えて、業務への取り組みを伝えている。風通しが良い会社で
 あり、新たな社員は酸素として受入れ、一気通貫に受注から納品まで行うことで、顧客の困り
ごとを一緒に解決に向けて周囲がいこる会社にする。わかりやすい。

このあったかい言葉を示す商品が電子ペーパーといえる。
電子ペーパーは10年以上前からある商品。白黒であるが電気のない状態でも長時間表示でき
省電力でシンプルな構造から故障しにくく、少ないデータながら表示する情報は新聞と同様で
十分な内容となる。
先端的な電子掲示板によりリアルタイムな情報伝達をサインとして当然供給している一方、
このようなシンプルな伝達手段も持つ。看板に対しての思い入れを感じる。
社長はこの技術を今こそ町おこしに使いたいといこる。交通拠点となる地域のバス停などに
普及させることで、バスの運行状況と地域の情報を組合せ、バスを待つ人へ新たなビジネスを
考えている。シンプルな技術は実は応用範囲は広がると考える。

地域への貢献として自社のある府中市の学校へ商品開発の講座を実施しているそうだ。
府中はモノづくりの町として大企業から中小企業、装置から木工、繊維など多彩な産地
といえる。このものづくりを持続させるために子供たちへ開発することの楽しみを伝える
活動をしているとのこと。この活動は将来の地域産業を残し、雇用を残すことにつながり、
やがては地域への回帰へつながる。

 今回のポイント「シンプルであること」は企業にとって強みとなる。
複雑になるほど経営者の思いは伝わりにくく、顧客へも伝えにくくなっていないか。
 社長が社員がみないこる。そんな熱い企業が地域に広がることを願っている。
企業情報
会社名

株式会社タテイシ広美社

業種製造業
事業内容LED電光表示システム(電光掲示板)
防災情報表示システム(サイナビ)
電子ペーパー
デジタルサイネージ
ニュース等情報配信
屋外看板
広告塔
LED電飾看板
テント
プラスチック加工
デザイン
LEDエッジライトパネル
インクジェット等各種印刷
ウインドウマーキング
車両マーキング
アクリルレーザー加工
サインクリーニング
設備・建築塗装
代表者代表取締役会長立石 克昭
代表取締役社長立石 良典
従業員数
所在地広島県府中市河南町114
お問い合わせ0847-43-4886
ホームページhttps://t-kobisha.co.jp