広島地域 8ch

毎週日曜日 あさ6時45分放送(月曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する中小企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2013.09.15 O.A.

自社製品の開発でメーカーを目指す

株式会社西井製作所

安芸郡海田町の株式会社西井製作所。 今年創業95年。ナンバープレートや仏壇金具にはじまり、今では、航空機部品の製造までを請け負う金属加工のスペシャリスト企業です。

創業者・西井伊久馬氏は、銅工職の世界に入り、技術を磨いてきた職人。大正7年(1918年)に独立し、広島市段原に西井伊久馬商店を創業する。 製品開発に力を入れていた西井伊久馬氏は、自転車に税が課せられていた当時、一度付けると取り外しが出来ない封印金具を開発。 この封印金具を付けた自転車鑑札がヒット商品となる。

日本が戦争に突入すると、第十一海軍航空廠監督工場に任命される。戦後は、主力製品が自動車のナンバープレートへと変わる。 また、それまで手作業で製作されていた仏壇金具の量産化にも成功し、業界の時代を大きく変えることに。 量産化に必要なのは金型の製造と改造だったが、その時、軍の工場として培った加工技術が大いに役立ったという。 現在、仏壇金具は中止し、棺金具の製造を行っている。

現在扱っている主力製品は、ミクロ単位の精度のみならず、丁寧な取り扱いが要求される航空機部品である。 地上と上空との激しい温度差に耐えうる高い品質が求められる製品だ。小さな狂い、小さな傷が、人の命に関わってくる。 金属加工のスペシャリストとして、西井製作所は、この航空機産業への参入を果たした。

創業95年(2013年現在)を迎えた西井製作所には、次なる目標がある。これまで培ってきた開発力と技術力をベースにした、新しい、 会社の柱となる新商品を作ることだ。「メーカーとして、この製品は西井製作所が作っているんだと自負できる製品を作りたい」と西井社長は語る。

果たして、これまで主に金属加工を請け負ってきた会社がメーカーとして製品を開発することができるのか? 実は、この会社には、これまで、社内で使う自動機は社内で製造してきたという実績があった。 最近では、依頼を受けた自動機の製造も行っている。新製品誕生に向け、技術力は育っていた。

新製品開発に、もう一つ必要なのは開発力。考える力だ。西井社長は、社員に考える力を育てるため、社員の意識改革に向けた取り組みを始めた。 その一つは「ハイタッチから始まる朝礼」だ。自分が社員に伝えるという形でなく、社員自身が考える場を増やしていこうと考え、 朝礼も、社員同士が理念や行動指針を伝え合う場となるように変えていった。今では、誰が何をどう考えているか、 社員同士が理解し合うことで、皆が同じ方向を目指して会社づくりに取り組んでいる。

毎朝の掃除も、社員自身で行うようにした。ただ、職場をきれいにすることが目的ではなく、社員に「気づく力」を養うことが目的だ。 掃除のやり方には何百万通りのものがあり、「どうやれば、効率よくきれいになるか?」その何百万通りのやり方に気づく。 そして、職場の掃除は、その成果を、直接、自分自身で感じることができる。自分自身で気づく力や成果を感じることができる力は、 必ず技術や製品の開発につながっていくと、西井社長は考える。

西井製作所では、3年前に、開発課を新設した。なんでもいいから、新しいこと、やりたいことを考えるという課だ。 これも社員の考える力を育てる取り組みの一つ。また、国家技能検定1級の資格を持つ女性技術者も育っている。 個々がもつ魅力を活かしてきた会社の在り方がうかがえる。

社員一人一人が自ら考え、自ら判断し、自ら行動する。そして、その行動に責任をとれる集団になる。 それこそが、100年を迎える老舗企業にふさわしい会社だと西井社長は考えている。5年後、100周年を迎える年には、 そういう体制を作り上げ、そのタイミングまでに、新しい新製品を作りあげる。この2つを目標に、西井製作所は、更なる発展を続けている。

企業情報
会社名

株式会社西井製作所

業種製造業
事業内容金属加工業(航空機部品、キャリアテープ部品、ナンバープレート、プレス、プレス金型)、自動機製造、塗装
従業員数60人
年商6億5千万円
所在地本社・工場:広島県安芸郡海田町南明神町1番17号
鳥栖工場:佐賀県鳥栖市弥生が丘7丁目11
お問い合わせTel:082-821-0241 / Fax:082-821-2494
ホームページhttp://www.hiroshima-nishii.co.jp/