広島地域 8ch

毎週日曜日 あさ6時45分放送(月曜日 深夜再放送中)

独自の価値を創造する中小企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2015.03.01 O.A.

3事業部の連携で、鋳造と加工の一貫生産に挑む

株式会社北川鉄工所
府中市から世界ブランド

広島県の東部、府中市にある株式会社北川鉄工所。大正7年、北川船具製作所として創業し、もうすぐ100周年を迎える老舗企業です。今では、鋳物素材などを手がける「金属素形材事業」、旋盤用チャックなどを製造する「工作機器事業」、そして、タワークレーンやコンクリートプラント、自走式立体駐車場などを手がける「産業機械事業」、3つの事業から成り立つ機械メーカーへと成長。世界ブランドとして定着している製品「パワーチャック」など、KITAGAWAのチャック製品は圧倒的なシェアを誇っています。

ものづくり企業

ものづくりの町・府中市で歴史を刻んできたKITAGAWAは、「我々はものづくり企業。ものづくりは我々の原点。企業そのもの」だと言います。工作機器事業を行っている本山工場に足を踏み入れると、その「ものづくりへの姿勢」が見えてきます。本山工場では、ものづくりの基本、「作業場に無駄なものを置かない整理整頓」を徹底。ロボット導入による自動化も進んでいます。製造した商品も無駄な在庫がないよう管理。“基本を守り、新しい技術を取り入れ、より質の高いものづくり”を目指し、機械メーカーとして着実に基盤を固めてきました。

鋳造事業の閉塞感

3代目となる北川祐治社長は、就任当時、危機感も感じていたと言います。それは、「鋳造事業」の閉塞感です。それまで、金属素形材事業で手がけていたのは、主に、農業機械や産業機械などの鋳物素材でした。このように材料だけを納める事業内容には、成長に限界があると考えていました。

鋳造と加工の一貫生産へ

北川鉄工所は、現在、グループ会社と連携して自動車部品の“加工完成品”の製造を行っています。KITAGAWAは、新しい事業展開として、「鋳造」に「加工」という付加価値を付け、「パーツ事業」への参入を目指しました。そこには、北川社長の、ある思いがありました。「4000年もの歴史を持つ鋳造事業は、これからなくなることもなく、また、非常に付加価値が高い事業。加工も長い歴史を持つ事業。鋳造と加工、それぞれに長けた企業はあるが、両方できる企業は、あまりない。しかも、KITAGAWAは、加工の分野において、チャック製造の技術力で、それなりの世界を築いてきた」。KITAGAWAは、培ってきた技術力を強みに、独立系企業では珍しい「鋳造と加工の一貫生産」により、自動車部品に挑戦します。

夢の鋳造工場

自動車部品は、品質やコスト、納期に厳しい世界。商品も多量に安定して製造しなくてはなりません。そこで、まず新しい工場を設立。2008年4月に稼働を始めた福山工場です。機械やロボットを導入し、無人化に努めた福山工場は、溶解や注湯作業から仕上げ行程のラインについては完全に無人化。しかも、製品を吊り下げるハンガーラインを導入。製品同士がぶつかったり転がったりしないため、製品が受けるダメージを抑えることもできる、「製品にやさしい」工場となっています。また、粉塵・騒音などが人にとって厳しい環境となっていた作業に機械やロボットを導入したことで、「働く人にとってもやさしい」工場となりました。まさに、「夢の鋳造工場」の誕生です。

3つの事業部の連携

福山工場設立の裏側では、KITAGAWAの大きな変化も生まれていました。鋳造部門を扱う金属素形材事業部だけでなく、工機事業部、産機事業部、3つの事業部が連携したプロジェクトチームを立ち上げ、全社一体となり、新工場を作り上げたのです。「事業部間の壁が低くなり、仲間意識が強くなったのは、組織的に良かった」と、北川社長は言います。この福山工場で製造された鋳物素材はグループ会社である北川冷機へと運ばれ完成品として加工されます。各事業部とグループ会社の連携で、KITAGAWAは、自動車部品への道を切り拓きました。

連携が新たな強みを生む

3事業部の連携は、さらなる強みも生み出しています。鋳造と加工のスタッフが意見を出し合える環境の中、切削性に優れたオリジナル素材「キタガワスーパーカット」を開発。加工が特に難しい穴あけの加工時間を大幅に削減し、生産性の向上につなげています。また、システム化された福山工場のラインは、KITAGAWAのモデルケースとなり、メキシコ工場にも導入。皆が連携して取り組んだ自動車部品の製造。海外生産が進むこの業界への参入で、金属素形材持病のグローバル化が進み始めています。

創業100周年へ向け

2018年に創業100周年を迎えるKITAGAWA。今後の展開を北川社長はこう語ります。「我々は、やはり機械メーカーである。今、まだ、日本でしか使っていただいていない技術や商品をもっと海外で使っていただけるようになって、はじめて機械メーカーとしてグローバルにビジネスができる。これからその準備をして、100周年を迎えた次には、機械メーカーとして、更なるグローバル展開を進めていきたい。」

企業情報
会社名

株式会社北川鉄工所

業種製造業
事業内容金属素形材事業、工作機器事業、産業機械事業
従業員数1,268人
年商(平成26年)連結 510億円見込(平成27年2月10日時点)
所在地本社:広島県府中市元町77-1
お問い合わせ本社 Tel:(0847)45-4560(代) Fax:(0847)45-0589
ホームページhttp://www.kiw.co.jp/