広島地域 8ch

毎週日曜日 朝6時45分放送

独自の価値を創造する企業をテレビ新広島とTSSプロダクションが総力取材

放送内容 過去に放送した番組をご覧ください。

2021.02.28 O.A.

異常気象やダム老朽化問題に情熱を注ぐ広島の企業

豊国工業株式会社
 豊国工業の紹介とこだわり

東日本大震災の発生から10年。今でも復興の仕事をしている広島の企業があります。
その仕事は、水門・ダムの新設・修復工事。

この業務を請け負っているのが東広島市西条町にある「豊国工業株式会社」。
代表取締役副社長の金谷将明(かなやまさあき)さん。
 

《副社長コメント》
「治水・利水によって豊かな国づくりに貢献しよう」という創業者の想いは今も引き継がれています。


豊国工業は、創業63年。大型の河川、海岸やダムの水門など国土保全になくてはならない構造物を設計から製造、据付まで一貫して行う全国的にも数少ない企業です。

現在進んでいる案件は、福井県足羽川(あすわがわ)の大型ダム。
日本初のゲート付き流水型ダムで、河床(かしょう)部に設置されるゲートを受注しています。


《副社長コメント》
通常時は川の水を流しっぱなしにするようなタイプのダムでこのタイプだと川の水質が変わらないということで環境面でも良いのではないかと言われている。
今回は足羽川ダムの洪水に備えるために河床部のゲートを受注したが規模が大きく難しいので全社一丸となって製作、据え付けにむかって取り組んでいきたいと思います。

東北復興事業への取り組み

豊国工業は、東日本大震災で壊滅的になった水門の工事をいくつも請け負っています。

復興のシンボルとなった「奇跡の一本松」付近の気仙川(けせんがわ)水門。ここも豊国工業が手掛けました。
 
そして、今年2月上旬、現地工程に合せて製作した水門を岩手県閉伊川へ船で運び据付の作業が始まりました。

《副社長コメント》
甚大な被害が生じた東北に少しでも貢献できればという思いで仕事をしています。納めた水門が東北の街を二度と同じような被害がおきないように守れる存在になって欲しいなと思っています。 

若手スタッフ・女性の活躍

専門的技術を必要とする豊国工業の作業現場。技術を正確に伝承するため、ベテラン技術者から若手技術者へ細かい指導が施されます。

《若手スタッフ 戎谷さんコメント》
ありがたいことですね。知識がまだそこまでないのでこういうときに知識をもっとつけていきたいです。

《若手スタッフ 川手さんコメント》
ひとつひとつ丁寧に作業内容を教えていただいて、徐々にですけど知識も身についていると思います。後輩も増えてきたので今まで教わってきたことを後輩に引き継いでいきたい。

《若手スタッフ 越智さんコメント》
一生残るものを作ることが多いのでそれに自分が携われていることがやりがいと感じている。水門設備は国民の生活や命を守る重要なことだと思うので社会貢献ができていることが豊国工業の魅力だと思います。近年、建設業界に多くの女性が活躍し始め、
「けんせつ小町」という愛称で話題を集めています。

豊国工業にも女性が活躍しています。堀川真紀さん。

《堀川さんコメント》
現場に出ると体力面では男性に劣る面も多くあるんですが、周りのサポートもあり女性ならではの視点を生かしてキャリアアップしていける職場だと思っています。


山口県にある平瀬(ひらせ)ダム。ここも豊国工業が手掛けています。堀川さんも、このダムの計画に携わりました。
    
堀川さんの担当は、製品をどのような機材を使って据付けするかを検討・計画する仕事です。

《堀川さんコメント》
私が担当したのはこの模型でいうこちらの開閉装置の部分です。このラジアルゲートを整備や修理をする際にダムの上流側の修理用ゲートを 閉めるのですが、その修理用ゲートを操作する開閉装置の据付の計画をしました、

新設のダムで一部ではあるのですが計画に携わることができて嬉しいです。

《副社長コメント》  
水門はとても奥が深くて、これまで先人の方達が 積み重ねてきた技術や知見というのが本当に多くあるんですよね。これは一朝一夕では身に付けることはできないので
この深みを楽しいなと思ってもらえるように、据付面からでも技術面からも、営業をするにしてももっともっと深みにハマってその楽しさを感じてほしいなと思っています。

ダム再生事業への取り組み

近年、ダム・水門事業は変化しています。その背景にあるのがダムの老朽化と近年の異常気象。

《副社長コメント》
これからはダム再開発という事業が増えてくると思います。既存のダムをかさ上げしたり、穴を開けることによって放流量を増やして使おうという。既存のダムを利用しながらの改造になるので制限も多く難易度の高い工事になります。
水門の技術の中でもトップレベルというか、水門技術の結集というようなところがあるんですよね。やらないといけないというより挑戦していきたいというふうに考えています。
  


そして、新しい技術を積極的に取り入れ、ダム・水門事業の可能性を広げています。。
その取り組みのひとつ「3D設計」を若手社員が手掛けています。

《木村さんコメント》
3D設計の方は 部品を立体的に組み立てることができるので画面で部品同士の干渉を目で見てわかるというようなメリットがある。すでに現場で使われているのでどんどん主流になってくると思います。

そして、豊国工業の知識と技術を取り入れ、独自の水門自重降下システムを開発。

《副社長コメント》
津波が来るとわかったあとに、水門を閉めに行った方が津波に飲み込まれて亡くなったりとか、電力が届いてなくて水門が閉められなかったとか、電気が通っていなくても自動で自重降下できるような仕組みがあるといいのかなということで開発したしくみです。
 

ひとつひとつの仕事に魂を込めていくことで会社の発展につながり、その結果日本を豊かにすることができればと思っています。そんな豊国工業でありたいと思っています。

プロフィールへ

続きを見る
流れる水を制御する 豊国工業。今回のポイントは『生活を支える価値』とした。

時代をさかのぼれば歴史に名を残す名士に治水事業があげられることは多い。それだけ、河川や海水の水位変化への対応や引水、貯水、水力などへの利活用は国土保全において無くてはならない工事であり、そこに水門が存在し、水量や水路を制御することで、
生活を豊かに安全にしてくれている。

 副社長の金谷さんに治水利水の今後についてお話を伺った。
 水門にかかる事業の課題はモノづくりもそうだが、メンテナンス・維持管理にもある。
高齢化や人材不足はどの業界でも変わらない。一方で水門は無くてはならない重要な政策にもかかわる。国は流域治水という政策の下で、気候変動による水災害リスクの増大に備えるために、流域に関わる関係者が、主体的に治水に取り組む社会の構築を進めている。流域全体で行う治水へ転換が図るため、国・都道府県・市町村・企業・住民等が協力して、ハード・ソフト一体の事前防災対策を推し進めていくことを要している。
 施設でいえばダム間連携システムや地下遊水池など新しい水の流れを制御し、緊急時には自動的な動作で水門を制御する。
 豊国工業では、優れた水門を作るため素材を変え、駆動システムを開発してきた。また管理者の高齢化に対応する操作性の向上も図っていく。これからはAI等を導入し過去の情報や稼働・故障履歴等を分析し、気象情報なども踏まえた総合的な自動制御により地域をバックアップできる体制を提案していくとのこと。

  今回のポイント「生活を支える価値」は重要な役割をもつからこそ大きな価値と責任がある。水の制御は水力や農業など自然の力を利益へと変換させるとともに、氾濫を抑え安全な生活を支える重要な道具である。建設業と製造業を併せ持つ豊国工業ならではの事業で、持続可能な社会の実現に貢献して欲しい。
企業情報
会社名

豊国工業株式会社

業種建設業
事業内容各種ダム設備
各種水門設備
各種除塵設備
代表者代表取締役
  金谷 俊宗
  種市 正春
  金谷 将明
従業員数
所在地広島県東広島市西条町御薗宇6400番地3
お問い合わせ本社 082-493-7000